「大分の土で作っている将来有望な陶芸家」との評判を聞いてお会いした菊池さんは、
実にユニークな経歴と、並外れたバイタリティーの持ち主です。
東京の大学を卒業後、学生時代に訪れたことのあるスペインへ語学留学。
留学1年後には、以前から惹かれていた陶芸の道で生きていこうと決意を固め、
そのままスペインの2つの美術学校で4年間、陶芸を学びます。
スペインでは学費と生活費を稼ぐため、日本の人気アニメ「ワンピース」や「名探偵コナン」の
スペイン語訳を手掛けたリ、通訳をしたこともあるそうです。
帰国後は、日本の陶芸を一から学ぶため、唐津の中川自然坊氏のもとで3年半の修行。
その後、独立資金を得るために京都の陶芸機器メーカーに就職し、
2年間のサラリーマン生活を経験。ここで奥様の、知美さんに出会います。
京都生活中も、休みごとに陶芸の仕事場を求めて全国各地を旅していたのですが、
2007年に通りがかった国東の自然の美しさに一目ぼれし、築100年の古民家に移住。
自らの手で家を改築し、奥様とともに耐火煉瓦を積み上げて登り窯を作るのに10ヵ月。
大分の山から陶芸用の土を採取しては試し焼きをし、
これぞ、という土を見つけるのに1年を要したといいます。
その昔、朝鮮から日本に渡ってきた陶工が、唐津で唐津焼、萩で萩焼を創り出したように、
いま、国東の地に移り住んだ菊池さんは、国東の土を使い、朝鮮の陶芸技法を用いると、
どんな焼き物を創り出せるのか試してみたいと意欲を燃やしています。
李朝の陶磁器に心酔しているという菊池さんの作品は、素朴で力強くて、渋くて小粋。
手に取ると心なしか、いにしえの李朝の風が感じられます。
朝鮮陶磁の世界に挑む菊池さんの陶芸家人生は、まだ始まったばかり。
将来が本当に楽しみです。
菊池 克さんのHPはこちら
http://www.tou-kasho.jp/index.html
- 1972年
- 東京生まれ
- 1996年
- 青山学院大学経済学部卒
- 1996年
- スペインに留学
グロック美術学校(バルセロナ)陶芸科専攻
ラ ビスバル陶芸学校(ジローナ)でロクロ・釉薬科専攻 - 2001年
- 佐賀で唐津焼の中川自然坊(じねんぼう)氏に師事
- 2005年
- 京都の陶芸機器メーカーに入社
- 2007年
- 大分県国東市国見に移住。自身の手で登り窯の築窯を開始
- 2008年
- 工房「陶 迦葉(とう かしょう)」を開窯
- 2010年
- 別府の古美術商、三昧堂(さんまいどう)で初の個展開催
- 2011年
- 8月、「韓国古陶磁探求陶人展」に出展(京都・川口美術主催)
11月、「大分のうつわ展」に出展(中津・丹羽茶舗主催)






























